ペトロブラス、プレソルト鉱区からの産出が日量250万バレルを突破、ブラジルを上位5大産油国として確固たるものに
ブラジルのプレソルト複合鉱区は現在、日量250万バレル超を産出している。ブジオス、メロ、ツピが牽引したこの節目は、ペトロブラスを世界の石油供給者の上位層へと押し上げる。
ペトロブラスは長らく待たれてきた大台を突破し、プレソルトの生産量を初めて日量250万バレル超へ引き上げた。ブラジルの国営企業である同社がサンパウロ証券取引所への法定開示で確認した。ブジオス鉱区でのFPSO(浮体式生産貯蔵積出設備)「アルミランテ・タマンダレ」の稼働を経て達成されたこの成果は、ブラジルを世界の上位5大産油国へ確固として押し上げ、プレソルトを世界で最も生産性の高い深海鉱区として定着させる。
プレソルト鉱床は、リオデジャネイロ、サンパウロ、エスピリトサント各州の沖合で厚い岩塩層の下に広がる超深部の貯留層で、2006年に発見された。当時は技術的な壮大な賭けに見えたものが、いまやブラジルの炭化水素経済の原動力となっている。産出量で世界最大の深海鉱区であるブジオス単独で、日量90万バレル超を供給する。ツピとメロの鉱区群が合わせてさらに日量110万バレルを積み増し、サピニョア、イタプ、アタプといったより小規模な鉱区が構成を補完する。
ペトロブラスのマグダ・シャンブリアール最高経営責任者(CEO)にとって、この節目は、損益分岐点が低く排出量の少ない原油に設備投資を集中させるという同社戦略の正しさを裏付けるものだ。ブジオスの生産コスト(リフティングコスト)はいまや1バレル5ドルを下回り、海洋生産としては世界最低水準にある。一方で温室効果ガス原単位は石油換算1バレル当たりCO2換算9キログラムまで低下し、世界の海洋平均の半分未満だ。この組み合わせは、ポートフォリオの炭素指標にますます目を向ける欧州の投資家から称賛を集めている。
地政学的な意味合いは大きい。OPECプラスがおよそ日量586万バレルの生産能力を温存するなか、ガイアナや米国とともに、ブラジルの増産がその穴を埋めている。ブラジルは第1四半期に日量180万バレルの原油を輸出し、中国、EU、米国が主な仕向け先となった。昨年11月にベレンで開催されたCOP30での同国の役割は、小さな炭素排出量と明確な規制監督の下で生産されるプレソルト原油が、世界が再生可能エネルギーを整備する間の移行燃料として役立ちうると主張する舞台をブラジリアに与えた。
投資は続く見込みだ。ペトロブラスは2025~2029年の戦略計画で1,110億ドルを計上し、うち約73%を探鉱・生産に充てている。新たなFPSOが今後18カ月にわたりメロ4、セピア2、アタプ2で稼働を開始する予定で、いずれも日量18万バレルの処理能力を持つ。アマパ州とパラ州の沖合にある赤道縁辺部(イクアトリアル・マージン)は、依然として不確定要素だ。ペトロブラスがフォス・ド・アマゾナス鉱区の掘削についてIBAMA(ブラジル環境・再生可能天然資源院)から環境許可を得られれば、同社は同海域がガイアナのスタブローク級の次なる深海鉱床を擁しうるとみている。
しかし当面のところ、プレソルトは依然として最も貴重な資産だ。日量250万バレルの突破は単なる数字以上の意味を持つ。ブラジルが石油の輸入国から構造的な輸出国へと卒業したことの裏付けであり、貿易収支や財政、そして世界のエネルギー外交における同国の位置づけに影響を及ぼす。